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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第27回 坂根屋 ぜんざい餅」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今回紹介するのは、島根県にあるお店、坂根屋(さかねや)のぜんざい餅。坂根屋は明治5(1872)年に創業した歴史あるお店です。実は島根県、出雲はぜんざい発祥の地としても知られています。

出雲大社(いづもおおやしろ)がある出雲は、旧暦10月(神無月、出雲では神在月)に全国の八百万の神様が集まる地。神在祭で振る舞われていた“神在餅(じんざいもち)”の名が徐々に形を変えて“ぜんざい”となり、京都や江戸の街に広がったとされています。

10月の呼び名は出雲に神様が集まるから、島根では“神在月”ほかの県では“神無月”なんだよ、と初めて教えてもらったのは小学生のとき。目に見えないものに対してこういう考え方をした昔の人はすごいなぁ、と驚いたのを覚えています。

そんな出雲にあるお店、坂根屋ではぜんざいをはじめ、ぜんざいにちなんだ商品がたくさん販売されています。今回の主役、ぜんざい餅は出雲発祥の「ぜんざい」をもっと手軽に食べてほしいという想いから生まれました。

出雲大社のしめ縄、ぜんざいのお椀が描かれた縁起のいいパッケージを開けると個包装になったぜんざい餅が出てきます。ちなみに、3個入り、5個入り、8個入りと用途によって選びやすいのも嬉しいです。

一見普通のあんこの入ったお餅のように見えますが、食べてびっくり! お餅はふわふわなのにしっかりとしたコシがあり、小豆の風味はとても濃厚! 一方で、塩味もあり、とてもさっぱりと食べやすいんです。風味が濃厚な出雲産大納言小豆と奥出雲産の餅粉が使用されているため、この味わいが生まれるんだそう。

お餅のサイズは小さめで食べやすく、あっさりとしたおいしさについつい2個目にも手が伸びてしまいました……!

他にも「干しぜんざい」という名の甘納豆に、ケーキになった、「出雲ぜんざいケーキ」。ぜんざいケーキを食べましたが、名前の通り、ぜんざい感を堪能できるパウンドケーキ。ずっしり重たくて、たっぷりの小豆はもちろん、生地の方も小豆の味わいがして、ぜんざいを感じるケーキでした。

こんなにもぜんざいのいろんな楽しみ方ができるのは初めて!ぜひ神無(在)月にいろんなぜんざいを堪能してみてください。

文:せせなおこ