
こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
今回は宮城県気仙沼にお店を構えるいさみやの看板商品、大島まんぢゅうと蜜入りゆべしを紹介します。いさみやでは大島まんぢゅう、そして蜜入りゆべしが両方楽しめるセットが販売されています。なんだか懐かしい包装紙がかわいいです。
それぞれ5個ずつの詰め合わせセット。冷凍状態で届くので食べたい時のストック用にもピッタリです。
まずは気になる、大島まんぢゅうから。大島まんぢゅうとは黒糖まんじゅうのこと。一説には黒糖の生産地である奄美大島から名付けられたとも言われています。
袋を解くとふわりと香る、黒糖の甘い香り。
大島(黒糖)まんじゅうは全国のお店で作られている、誰もが知っているお饅頭ですが、どんな和菓子よりもお店の特色が出るおまんじゅうではないかなと思っています。そんなわけで、黒糖まんじゅうを見つけると、ついつい買ってしまいます。
いさみやの大島まんぢゅうは創業当時から長年愛されている看板商品です。皮生地の色よりも濃厚な黒糖を感じられるのですが、すっきりとした甘さ。中に入っている、なめらかなこしあんと相性抜群で、おやつにぱくぱくと食べることができる、理想のおまんじゅうです。冷凍が解けてしまう前の少しひんやりした状態で食べるのもおすすめです。
そして、もう一つの蜜入りゆべし。九州出身の私はゆべしにあまりなじみがなく、いつ食べてもなんだか新鮮に感じられる不思議なお菓子です。
ゆべしはもっちりとした餅生地の中に蜜が入っており、上にはちょこんとクルミがのっています。ふくふくとしたまん丸の見た目がとってもかわいいです。
半分に割ってみると、中から蜜がとろり。
こうして半分に割ってしまうと、蜜があふれ出てしまいます。袋の後ろに書いてあるように、一口食べて、蜜を吸うのがおすすめの食べ方です。
蜜ももちろんおいしいのですが、個人的にはもちもち、むぎゅっとした、このゆべしの生地の食感が最高でした……! もちもち好きの方にはぜひおすすめしたいです。また、電子レンジで温めた後、少し冷ましたころがおすすめの食べごろです。
最近さまざまな洋風和菓子も見られますが、やはり昔から伝わる伝統的なこれぞ和菓子! というものを食べると心がほっこりして、肩の力も抜け、落ち着いた気持ちになります。
長い長い夏の疲れをやさしく癒やしてくれる、おまんじゅうとゆべし。ぜひ味わってみてください。
- <今日のおやつ>
いさみや 大島まんぢゅうと蜜入りゆべし各5個入り 1,976円(税込)
文:せせなおこ