こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
まだまだ暑い季節が続いているものの、朝夕が涼しかったり、日が暮れるのが少しずつ早くなったりと、だんだんと秋の足音が聞こえてきました。
秋のお菓子といえばやっぱり欠かせないのが栗ではないでしょうか。この季節、和菓子屋さんをのぞくと栗のお菓子が並んでいて、秋の訪れを感じることができます。
そんなわけで、今回は島根県・津和野にあるお店、山田竹風軒本店の「栗御門(くりみかど)」を紹介します。
栗御門は栗の入った羊羹を虎模様のカステラ生地で挟んだお菓子。1980年代、津和野町は島根県内一の栗の生産地だったんだそう。このことにちなみ、先代が栗を使った商品ができないか試行錯誤し「栗御門」が誕生しました。
クリアケースに栗のイラスト、中のお菓子が重なってとてもおしゃれなパッケージです。
ケースから取り出すと、虎模様の美しさに圧倒されます! 好きな大きさに切っていただきましょう。
お菓子のどこを切っても栗が出てきます! 栗はほっくりとした食感とやさしい甘さ。カステラのふわりとした生地になんだか心までふわりと癒やされます。
そして、栗に負けていないのが大粒の小豆。一口サイズに切ると、こぼれ落ちてしまうほどたっぷり入っています。こだわりのポイントは、小豆の選別から仕上げまですべて手作業で行うところ。一日の製造数が限られるため秋の観光シーズンには売り切れるほどの人気商品です。
おすすめは食べる前に1時間ほど冷蔵庫に入れて冷やしてから食べること。コーヒー、紅茶、牛乳など、どんな飲み物との相性も抜群です。まだまだ暑いので、冷たい飲み物と合わせながら、秋を感じてみてはいかがでしょうか。
- <今日のおやつ>
山田竹風軒本店「栗御門」
※9月以降、栗御門 1本 1,100円、栗御門 ハーフ 650円
文:せせなおこ