1.創業1955年。市民に愛される、都まんじゅう一筋66年のお店
JR東海道線・平塚駅。その北口のロータリーの前にあるのが「つるや製菓」。地元の人に都まんじゅうで知られるお店です。
つるや製菓で扱うのはこの都まんじゅうのみ。1955年の創業以来、変わらぬおいしさで愛されています。
店頭にはズラリと並んだ都まんじゅうの包み。賞味期限は翌日というお菓子ながら訪れる人が後を絶ちません。
2.アツアツの出来たてに焼き印。変わらぬ味を守り続ける
都まんじゅうは、店内の機械でつくられています。
平塚の都まんじゅうは、「平塚は江戸を出て初めての宿場町なので、都を思い出すという意味が込めてあります」と教えてくれたのはつるや製菓の永見さん。
材料は小麦粉、砂糖、卵、膨らし粉と至ってシンプル。中身は白あんです。
1個38円(税込)とお求めやすい値段なので1人が10個以上買うことから、機械はずっと稼働。
平塚の名物、七夕まつりの時はすごい数をつくるそう。(2021年は大幅に縮小して開催予定)
機械で焼きあがっていくまんじゅうを見ていると飽きません。甘い、いい香りがします。
焼き上がると箱に並べられていきます。
焼印は熱した後、1度に20個ほど押せます。焼印は昔ながらの「都まん」と「湘南平塚」、そして可愛らしい女の子が。
この女の子は四代目の現社長の娘さんが描いた「みやこちゃん」。みやこちゃんは、季節に合わせて1ヶ月ごとに図柄が変わるのでそれも楽しみの1つになります。
ちなみにつるや製菓の名前は初代の奥様がつるさんというお名前だったからだそう。
ほほ笑ましいですね。
3.平塚のソウルフード。子どもから大人まで
30個包み1,140円 10個包み380円、15個包み570円、20個包み760円
(9個箱380円、12個箱500円、24個箱1,050円、30個箱1300円)※価格は税込
都まんじゅうは包みと箱入りがあります。
30個の包みを開けるとちょっと嬉しい並べ方。1番下と2番目は重なっています。
ほんのり温かい都まんじゅうの食感はふわふわ。軽くて、香りはカステラに似ていますがもっとあっさりしています。
中身の白あんも甘さが控えめなので、1人で続けて2~3個は簡単にいけてしまいそう。
購入する時はそれを目安に数を求めるのもおススメです。
また、賞味期限は翌日ですが、万が一、余りそうな時は凍らせてトースターで焼いて食べているというお客様もいらっしゃるとか。
味変としては揚げて食べる方も。冷たいアイスに合わせるのもありかもしれませんね。
平塚の駅前で66年。子どもの頃、窓越しに焼きあがるのを見てまんじゅうを口にした年配のお客様も慣れ親しんだ味として買い求めに来ることも多く、都まんじゅうのことを近所のお店の方に聞くと「平塚のソウルフードですね」と話してくれました。
何かあれば立ち寄って食べたくなる味。そして、なくなると困る店、味。
つるや製菓の都まんじゅうはそんな存在です。
一度食べてみてくださいね。
取材・文:都野雅子