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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第42回 今八ふたわの焼菓子と干菓子の詰め合わせ」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今回選んだのは岡山にあるお店、今八ふたわの詰め合わせ。包装は和紙が使ってありながらも、モダンでおしゃれ。“さまざまな方に喜んでいただくために”と、4種類の組み合わせから箱やひもの色を選ぶことができます。今回は白の箱と赤のひもの組み合わせにしました。包装のスタイルを自分で選べるのはとっても嬉しいですよね。

今回のお菓子は和菓子ではなかなか見ることのない、丸、三角、四角をテーマにしたかわいらしいデザインのお菓子。それぞれ焼菓子と干菓子、計6種類のお菓子が入った楽しい詰め合わせです。このデザインは江戸時代の禅僧、仙厓の禅画「○△□」がモチーフになっているんだそう。そして、和菓子で大切にしたいのが季節感。というわけで、この詰め合わせは季節によって味が変わるんです! 季節ごとに全部食べてみたい……!

まずは○のお菓子から見ていきましょう!

○の焼菓子はWベリーの焼きまんじゅう。ミルクが香るまろやかでやさしいほろっとした生地の中にはクランベリー、フランボワーズの2種類のドライフルーツの入った白あんが入っています。果肉はしっかりとした食感で、爽やかな味わい。フルーツの酸味と生地のまろやかさが重なって春らしい味わいです。

○の干菓子は抹茶の麩焼。きれいな緑色がまるで新緑のようです。抹茶の麩焼は軽やかな口当たりが特徴で、一口目はサクッとした食感。口の中に入るとシュワっととても口溶けがよく、なんてはかないお菓子なの……と余韻に浸ってしまいました。中にも外にも抹茶を使ってあるので、濃厚な抹茶を感じられます。

続いては□のお菓子。

□の焼菓子はシナモンの最中。シナモンのあんこを最中に自分で詰めて楽しめるあと詰めタイプ。一口目、やさしいあんこ。と思ったすぐ後にはシナモンの香りにびっくり! 最中の皮に対してあんこの量は多めなので、惜しみなくたっぷり詰め込んで食べてくださいね!

□の干菓子は琥珀。季節によりフレーバーが変わります。今回は濃いピンクがとってもかわいいいちごの琥珀糖。かわいいだけではなく、しっかりといちごの香りがただよい、食べる前から幸せな気分を味わえます。表面はシャリ・パリッとしていて、とっても薄いため、口に運ぶ際は丁寧に優しく持ち上げてくださいね。今までいろんな琥珀糖を食べてきましたが、こんなにみずみずしい琥珀糖は初めてです!

さて、最後は△のお菓子。夏の水無月以外にほとんど見ることのない三角の形のお菓子。とにかく見た目がかわいいです。

△の焼菓子は、これまた変わったキュラソーの桃山。しっとりとした桃山生地(白あんに卵を加えて作った生地)から香るのは、爽やかなホワイトキュラソー(オレンジ香るお酒)。中のあんこはオレンジピールあんで、とても爽やかさを感じつつも、こっくりという表現がとてもよく似合う、新感覚の焼き菓子でした。

△の干菓子は濃厚なきな粉でできた洲濱(すはま)。あまりのおいしさに心を奪われました! 小さい△がとてもかわいくて、ついついいろんな並べ方で積み木のように楽しんでしまいました。やさしい和三盆の甘味、きな粉の香ばしさで、コーヒーのお供にもピッタリ。ふたわのロングラン商品だそうです。

6種類堪能すると、思わず「楽しかった!」と叫んでしまうほど、充実感ある時間を過ごせました。6種類全てが個性にあふれ、異なるおいしさなので、本当に楽しい体験を味わえます。ギフトにはもちろん、数人で集まる場でも大活躍しそうです。

文:せせなおこ