両国・錦糸町・小岩

お取り寄せ連載企画 おやつの時間「第1回 和菓子司 白樺の錦どら」

せせなおこ

初めまして、和菓子コーディネーターのせせなおこです。今回から連載を始めさせていただくことになりました。

私は小さい時から和菓子、中でもあんことお餅が大好きです。大好きな和菓子をなぜ好きになったかよくよく考えてみると、そもそもあんこやお餅の和菓子の素材が好きなこと、そして、その土地土地の文化を感じられること、季節を感じられるなど理由はいくつもあります。

その中で一番大きいな、と感じるのはお彼岸におばあちゃんとおはぎを作ったり、鏡開きにはぜんざいを作ったり、そんな楽しくおいしい思い出があるからだと思っています。

“和菓子”というとどうしても“敷居が高い”というイメージが強く、少しさみしい気持ちになります。

「今日のおやつは何にしようかな?」

クッキーやチョコを食べる時、「洋菓子を食べよう!」とはならないように、和菓子も日々の生活に欠かせない“おやつ”の一つとしての選択肢にきっとなるはず。

和菓子を食べることで、ふと忘れていた何かを思い出したり、ちょっと頑張るきっかけになったり、何気ない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつのお供になる連載にしていけたらと思います。

今日のおやつ「白樺の錦どら」
今日のおやつは錦糸町にあるお店、白樺のどら焼きです。ずーっと食べてみたかったどら焼き。やっと食べられるのがあんまりにも嬉しくて、飛び跳ねてしまいました。

こういう楽しみがある日はいつもより少し頑張れる気がします。

存在は知っていたものの、とあるテレビ番組で紹介された時、どら焼きの皮を焼いている映像が流れ、ふわっふわ、とろっとろの皮に魅了され、絶対に食べたい!!!と思っていたものです。

どら焼きの種類は黒と白の2種類。黒と白というと、普通はあんこが違うものを想像しそうですが、なんとこのどら焼きは皮の種類が違います。

白は何も入っていない、プレーンの生地。ふわっとしつつ、しっとりしてやさしくあんこを包んでいます。

一方黒は黒砂糖の入った生地。黒砂糖は少しクセのあるイメージですが、このどら焼きはコクを感じつつもとても食べやすいすっきりとした甘さです。

中のあんこはどちらもつぶあん。どら焼きにはやっぱりつぶあんだよね〜となんだかわかってもらえたようでついつい嬉しくなってしまいます。しっかりと小豆の存在は残っていながらも、固すぎず、柔らかすぎず、絶妙なとろっとした食感。最高です。

そしてどら焼きのお供は牛乳!コーヒーやお茶ももちろんいいのですが、牛乳と合わせるとお子様ランチを食べる時のようなワクワク感を思い出させてくれます。子供時代の自分に「大人も悪くないよ!」と言ってあげたいな、なんて思ったり。

今日6月16日はなんと和菓子の日。新しい連載を始めるのにこんなにぴったりな日はないなぁと、とても嬉しく思います。

ずいぶん昔の848年の6月16日。仁明天皇という天皇が年号を「嘉祥(かじょう)」に改めます。その際、16個のお菓子をお供えしたんだそう。それにより、当時流行っていた疫病がおさまったことから、厄除けの意味を込めてお菓子を食べる「嘉祥の日」が根付いたそうです。明治時代ごろまでは浸透していましたが、それ以降は一度なくなってしまったこの「嘉祥の日」を復活させたのが昭和になって「和菓子の日」となり、復活しました。

お菓子を食べることで心もきっと元気になる。疫病退散を祈っておいしくおやつを食べられたらそんなにいいことはないなぁと思います。

それでは、今回はこの辺で。次回またお会いできるのを楽しみにしています!

  • <今日のおやつ>
    和菓子司 白樺 「錦どら白・黒」
    各200円(税込)

    公式サイト