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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第13回 喜田家 初宿」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今日のおやつ「初宿」

今回はどら焼き好きな私が特にお気に入りのどら焼き「初宿」を紹介します。どら焼きにももっちりとした薄めの皮やふわふわのケーキのような皮、いろんな種類がありますが、今回のどら焼きはカステラのようなふわふわの皮、でもしっとり感もあってずっしりしている。初めて食べた時に衝撃を受けたどら焼きです。

初宿は東京・千住に本店がある「喜田家」さんのどら焼き。喜田家の創業は1955年。今回紹介するどら焼きは試行錯誤を繰り返し生まれた、喜田家の原点ともいえる商品です。

千住は江戸時代、日光街道の最初の宿場町として栄えていました。最初の宿場町、ということで「初宿」と呼ばれ、どら焼きの名前もここから名付けられたんだそうです。お菓子をきっかけにその街の歴史や文化を知ることができるのはとても楽しいなと思います。

初宿は“小倉”、大きな栗の入った“栗一粒”、白あんに刻み栗が入った“きんとん”の3種類があります。まずは“小倉”。3種類の中では一番生地がふわふわしていました。中には粒がしっかりと残ったあんこが挟んであります。粒あん好きにはぜひ食べてほしいです!!

この小倉に大きな栗が入ったのが“栗一粒”。とっても大きな栗で、あんこは栗の良さを引き出していて、主役というよりはしっかりと栗を支えている存在、といった印象です。

そして、どら焼きとしては珍しいのがこちらの”きんとん”。きんとんは白あんに刻んだ栗が混ぜてあります。あんこがとてもなめらかで、また、生地はとてもしっとりとしています。小倉とはまた違った印象で食べ比べながら楽しめます。

小倉は元気なイメージでコーヒーと一緒に、白あんはカフェラテなどと合わせてまろやかな気分になれます。その時の気分に合わせてあんこを選んでみるのもいいかもしれません。ぜひお気に入りの食べ方を見つけてみてくださいね。

文:せせなおこ