こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
今回紹介するのは、自分で最中を作ることができるその名も「もなかキット」。仙台にある小さな最中屋さん「すずや」の商品です。そして、これがただの最中ではないんです!
もなかキットの味は4種類。今回は特に気になったふたつをお取り寄せしました。ひとつ目はお店のおすすめでもある、「ずんだカタラーナ」。
宮城、岩手、山形などに古くから伝わるずんだ。 すずやでは宮城県角田市産の“秘伝豆”という枝豆が使われています。秘伝豆は甘さ、香り、実の張り、大きさ、味わい、どれも素晴らしいという意味を込めて 「秘伝豆」と名づけられており、とにかく味が濃厚!! 収穫時期は9月下旬のわずか1週間から10日ほどと、生産量も少なく幻の枝豆なんだそうです。
もなかキットは冷凍の状態で届きます。箱を開けるとすぐに解凍するものと、冷蔵で溶かすもの、説明書が入っていて、Webサイトには動画まで作ってあるので安心して作ることができます。
まずは最中にずんだあんをたっぷりとのせていきます。
お次はカタラーナをどどん!
お店によると、冷たい状態で食べていただくのがおすすめなんだそう。というわけで溶ける前の冷たい状態のカタラーナをのせました。カタラーナは正式には「クレマカタラーナ」という名前で、聖ヨセフの日に食べることから「聖ヨセフのクリーム」とも呼ばれる、スペイン生まれのお菓子。本来であれば牛乳であっさりと仕上げられ、温かい状態で食べるものなんだそうですが、すずやでは生クリームを使い、滑らかな口当たりに仕上げています。
最後に大きな白玉と、最中の皮をのせて完成! 今までの概念を覆す、とっても楽しい最中が完成しました! まるで最中のハンバーガーのようです!
パリパリの最中種と濃厚なずんだ。ずんだは甘すぎず、枝豆の味を楽しめます。もちもちの白玉は癒やしのひととき。さらにカタラーナが全体をまろやかにまとめてくれます。
ガブリ! とかぶりつくのはちょっと難しいので、最中の皮に少しずつのせると食べやすいかもしれません。
そしてもうひとつ頼んだのが「黒ゴマチーズ」。黒ゴマのあんこにクリームチーズ、白玉さらにバナナチップをトッピング。
黒ゴマあんはとっても濃厚で、ゴマ好きにはたまらないあんこ。そんな濃厚さにクリームチーズが重なることでとってもさっぱりと味わうことができます。さらにもちもちの白玉とカリカリのバナナチップ。口の中で食感のパレードが繰り広げられます。
すずやさんは「出会った事のない味わいと驚きを」がコンセプトのお店。本当に出会ったことのない新しい和菓子を体験させていただきました! ぜひこの体験を味わってみてくださいね!
- <今日のおやつ>
すずや「もなかキット」
文:せせなおこ