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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第92回 お菓子の香梅の武者がえし」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今回も前回と同じく、熊本県にあるお菓子の香梅(こうばい)の商品を紹介します。お菓子の香梅は1949年に創業した、熊本県を代表するお菓子屋さん。「くつろぎのごちそう」という理念の元、素材選びから製法に至るまで、心と時間をかけたお菓子作りが行われています。

熊本の風土や文化を感じさせる銘菓は、地元の人々に長年愛されているだけでなく、福岡出身の私にとっても小さな頃からなじみのある味。県境を越えて、九州全体で愛される存在です。

今回紹介するのは、前回の陣太鼓と並んで、お菓子の香梅を代表する「武者がえし」というお菓子。武者返し、というのは熊本城の石垣のこと。簡単に登れるように見えるものの、上に登れば登るほど、反り返しが激しくなり、武士はもちろん、忍者でさえも登れないことから、この名前がつきました。

パッケージには武者返しの石垣、熊本城の別名である「銀杏城(ぎんなんじょう)」にちなんで、イチョウが描かれています。

箱を開けるとスタイリッシュなデザインがずらり。おしゃれなデザインながらも、「武者がえし」の文字の渋いかっこよさがあります。

武者がえしはバターを折り込んだ生地を100層に重ねたパイ生地で皮むき小豆あんを包んだお菓子。

さっくりとした食感が心地よいパイ生地に包まれているのは、小豆の皮を丁寧にむいて練り上げられるあんこ。綺麗な薄紫色をしていて、とてもなめらかです。バターの香り高いパイ生地と重なると、まさに“あんバター”なおいしさが広がります! トースターなどで少し温めて、アイスと合わせて食べるのも最高の組み合わせ。ぜいたくなデザートが完成します!

日持ちは約20日ほど。自分へのご褒美へはもちろん、贈り物にもぴったりです。その際は、こしあん入りの求肥をはさんだしっとり生地のおせんべい「本丸」もセットで贈るのがオススメ。熊本城にちなんだ名前と味わい深さが、歴史好きの方に喜んでもらえること間違いなしです!

文:せせなおこ