
こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
今回も前回に引き続き、然花抄院(ぜんかしょういん)のお菓子を紹介します。京都室町通り、老舗の呉服商が立ち並ぶ一角に2009年8月にオープンした然花抄院京都室町本店。店名には、 花ある心でお客様をもてなす場、そして菓子本来の味を楽しんでほしいという想いが込められています。店舗に使われている町家はなんと元禄十三年に建てられたもの。 暖簾をくぐると、風情が残るゆったりとした空間に出来立ての菓子が並びます。ゆっくりと深呼吸をして、すっと身体も心も軽くなるような空間が広がります。
前回紹介した「然 かすてら」をはじめ、たくさんの商品がある中で、今回選んだのは「ほんわか丸」というどら焼き。定番の栗入りどら焼きと、季節限定の抹茶の2種類が楽しめるセットを注文しました。
墨絵で描かれたパッケージはどら焼きの丸いカタチと商品名でもある“ほんわか”がイメージされています。
袋から出てきたどら焼きはふんわりと甘い香りが漂い、きれいなきつね色をしています。
「栗入りどら焼き」は小豆あん。口に入れると、小豆の中に刻まれた栗のほくほく感が際立ち、異なる食感で楽しませてくれます。小豆と栗のバランスがちょうどよく、お互いを引き立てます。
お次は、期間限定の「抹茶」。緑色のパッケージが爽やかです。
小豆には刻んだ栗が入っていましたが、抹茶あんには求肥のお餅が入っています。とろんと柔らかく、抹茶あんとの相性は抜群です!
大きすぎず、小さすぎず、ちょっと食べたい、そんなおやつ時にぴったりなサイズ感のどら焼き。ふんわりと甘い生地はコーヒーとの相性も抜群!日持ちも21日以上と長めなのでギフトにもおすすめです。まだまだ続く暑い夏。涼しく、おいしく、乗り切っていきましょう!
文:せせなおこ