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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第21回 柏屋薄皮饅頭 宇治抹茶」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

春が終わったと思ったら、さみしいと思う間もなく、梅雨まで明けてしまいました!植物たちは青々と繁り、元気いっぱいな姿を見せてくれます。和菓子のお供に欠かせないお茶は新茶の時期を過ぎ、冷たいお茶がおいしい季節になりました。今回はそんな「お茶」を使った爽やかな「柏屋薄皮饅頭 宇治抹茶」を紹介します。

「柏屋」は福島にある和菓子屋さん。名物「柏屋薄皮饅頭」は日本三大まんじゅうの一つとして知られるほど有名なおまんじゅうです。私の母がこのおまんじゅうが大好きなこともあり、住んでいる地域ではなかなか食べる機会がなかったのですが、存在は以前から知っていました。

普段はつぶあん派の私ですが、この薄皮饅頭はこしあん派。もちろんつぶあんもおいしいのですが、とてもなめらかで喉ごしの良いこしあんが大好きです。毎日でも飽きずに食べられるシンプルなおいしさです。

そんな薄皮饅頭のおいしさをもっと広めたい! という思いから誕生したのが、今回紹介する宇治抹茶です。実はこの宇治抹茶は2年前に誕生した新しい商品。毎年開催されるまんじゅう祭りで発表される予定でしたが、コロナの影響で中止に。しかし、おまんじゅうでお客さんに和んでほしい、との思いから、予定通り発売されました。

とてもきれいな皮生地の中には濃厚な抹茶のあんこ! 一口かぶりつくと抹茶の香りが口いっぱいに広がります。

実はこのおまんじゅう、完成までにかかった期間は2年以上! 200回を超える試作を繰り返し、ようやく誕生したおまんじゅうなんです。途中であきらめることなく、頑張ってくれた職人さんのおかげでこんなにおいしいおまんじゅうが誕生したんだな、と思うとそれだけで胸がいっぱいになります。

柏屋の薄皮饅頭のサイズは2種類。思いっきりかぶりつきたい時は通常サイズ、ちょっと甘いものがほしい時は小さいミニサイズ、と気分によって食べ分けられるのもお気に入りのポイントのひとつです。

写真提供:柏屋

抹茶の味わいをしっかり感じられつつも、気軽に食べやすいおまんじゅう。旬の新茶とともに味わってみてください!

文:せせなおこ