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お取り寄せ連載企画おやつの時間「第84回 ざびえる本舗のざびえる」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今回は大分銘菓「ざびえる」を紹介します。ざびえるは60年以上愛されるお菓子。大分ではもちろん、九州でも有名なお菓子で、小さい頃から食べている大好きなお菓子の一つです。もっと多くの人に食べてほしい!と他県の方へのお土産として用いることもしばしば。

そんな、ざびえるの名前の由来は、もちろん、教科書でもお馴染みの「フランシスコ・ザビエル」。1551年に大分を訪れたザビエルは、大分の街に小学校や病院を作り、南蛮の文化を広めていきました。その功績をたたえ、誕生したのがこのざびえるというお菓子です。ビロードが使われた高級感あふれる化粧箱に納められています。とてもかっこいいです!

ざびえるはバター風味の洋風の生地であんこを包んだ和洋折衷のお饅頭。2種類の味があります。

まずは銀色のパッケージの白あん。

キレイなきつね色が美しいです!

中に入っている白あんはとてもなめらか。とても心が落ち着くやさしい味わいです。そして、金色のパッケージにはラム酒に漬けたレーズンを刻みこんだ白あんが入っています。

しっとりとした生地に、芳醇なラムレーズン。ちょっぴり大人な味わいです。はるか昔、約500年も前にやってきた宣教師たちによって、お菓子に卵や砂糖を使うという技術がもたらされました。それは日本のお菓子において革命的な出来事で、今のお菓子が誕生する大きなきっかけになったといわれています。

どんな飲み物とも相性はいいのですが、今回おすすめしたいのは温かい煎茶。日本とポルトガルの交わりを改めて感じることができます。そんな歴史に思いを馳せながら、おやつの時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

文:せせなおこ