1.川崎駅から徒歩10分!遠方からも人が訪れる人気和菓子店
JR川崎駅を降りて、賑やかなショッピングモール「ラゾーナ川崎プラザ」を越え歩くこと10分。昔ながらの落ち着いた雰囲気の栄通り商店街にある、昭和6年創業の老舗和菓子店「新岩城菓子舗」。
人とのご縁をなにより大切にしているこちらのお店には、いつもたくさんの笑顔があふれています。
店内にはご近所のみなさんの誕生日や還暦のお祝いの写真が飾ってあり、日常のお菓子だけでなく、人生の節目にかかせない、たくさんの人達と一緒に時を過ごしてきたお菓子がこのお店にはあるんだ‥ということが伝わってきます。
取材に伺った日は店内でサイクリストの皆さんが、甘い和菓子で疲れを癒していました。わざわざ池袋や荒川方面からやってきたそうで、サイクリストの間ではとても有名なお店なんです。
サイクリスト用のパネルまで用意されています。
2.親子4代で築き上げた伝統と進化の味
お店を切り盛りしているのは三代目女将の由美子さん。父親が60代で若年性アルツハイマーを発祥し、お店を潰したくないと当時銀行員だった由美子さんのご主人が会社を辞め、お店を継ぐことに。由美子さんは当時、普通の主婦として子どものPTA活動などに参加していました。
夫婦ともに経験のない和菓子作り。明治生まれの初代はお菓子作りを”塩梅(あんばい)”で覚えていたため正確な分量がわからず、とても苦労したそうです。主婦向け雑誌の和菓子レシピを参考にしたこともあるとか。
それでも、新作の和菓子ができるとご近所の方が喜ぶ姿を見て「おいしい和菓子でお客様を幸せにしたい」と思うようになったそうです。人とのご縁を大切にしている由美子さんの人柄もあり、いつの間にかサイクリストの間でも評判のスポットとなりました。
もともと糖分を必要とするサイクリストの間で、おいしい和菓子屋さんがあるとクチコミで広がり、一度訪れた人が次に友人を誘い、その友人がまた別の友人に声をかけ…。気づけば「新岩城菓子舗」がサイクリストたちの休憩場所となり、東京、埼玉、千葉、静岡など遠方から訊ねてくる人が増えたとのこと。
そんなサイクリストのためのお菓子も用意されています。「黒糖ナンシェ」はミネラルたっぷりでおいしい補給食。最新作はココア味のドーナツ「幸せの和」です。
幸せの和 1個180円(税込) / 黒糖ナンシェ 1個230円(税込)
定番の和菓子からお客様のリクエストに応えたオリジナルお菓子まで、どんな人にも喜んでもらえるお菓子が揃っています。
3.ふっくらやわらかい毎朝焼く「朝どら」
評判のどら焼き「朝どら」は由美子さんの息子さんである4代目が、毎朝焼いて作る出来たてのものです。餡子にもこだわり北海道十勝平野で収穫された最上しゅまり小豆を、時間をかけて丁寧に炊きあげています。
朝どら 1個150円(税込)
ふっくらとしたどら焼きの皮に挟まれた、たっぷりの餡子!食べると見た目ほど甘くなく、す~っと口の中で甘さがひいていき、後引くおいしさなんです。
その理由は、お砂糖を控えめにして小豆の風味を残しているから。お砂糖を少なくすると日持ちしなくなってしまうのですが、毎朝作っているから小豆や皮の風味が楽しめる、やさしい甘さのどら焼きに仕上がっています。
季節によって人の味覚もかわるので分量を変えるなど、手間ひまかけて作っているどら焼き。一個食べると、二個、三個と手が伸びそうになってしまいます。
4.和と洋がコラボしたオリジナル和菓子
「新岩城菓子舗」には「朝どら」以外にもおいしいお菓子がたくさん!中でも人気の高いお菓子がこちら。
川崎ポテト 1個180円(税込)
「川崎ポテト」はホクホク甘いサツマイモ「紅あずま」を使用したスイートポテト‥でもただのスイートポテトじゃないんです。ねっとりとした食感の濃厚なスイートポテトの中には「クリームチーズ」が!甘さとしょっぱさのバランスが絶妙で、気付けばペロリ。とってもやわらかいので、年配の方にも喜ばれそうです。
川崎とうふ 1個130円(税込)
由美子さんのアイデアで生まれたのが、ヘルシーな豆乳と卵白だけで作ったスポンジケーキに餡をはさんだ「川崎とうふ」。胡麻、いちご、抹茶の3種類の味があります。ふんわり軽い口当たりのスポンジケーキは、ほどよい甘さで見た目以上いボリューム感もあり、1個食べるとお腹も満足します。小腹が空いたときなど特にオススメです。
毎年常連さんが楽しみにしているバラエティ豊かな季節限定商品も要チェックです。旬のフルーツを使用した大福は、すぐに売り切れちゃうので早めに出かけてくださいね。とろとろ食感のプリンは、保冷バック持参でやってくるサイクリストさんもいるとか。自転車で来てわざわざ買って行きたいプリンってどんなものなの?と、興味が湧きますよね。
お菓子はもちろん美味しく、お店の人やお客さんとの交流も楽しい和菓子屋さんです。一度行ったら誰かを連れて行きたくなるお店ですね。
取材・文:さとちん
-
今回紹介した新岩城菓子舗さんをもっと知りたい方はこちらをチェック♪
【新岩城菓子舗】公式ホームページ
【新岩城菓子舗】Facebook
【新岩城菓子舗】Instagram