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【玉英堂】縁起の良い手土産として「虎家㐂」が人気。伝統と新しさが共存する老舗和菓子店

さとちん

東京観光や休日の下町散策ではずせない、日本橋人形町の甘酒横丁。老舗や名店が多く立ち並び、食べ歩きも楽しい場所です。甘酒横丁発祥の地にあるのは400年以上の歴史を持つ「玉英堂」。お土産や贈り物におすすめの、おいしくて縁起の良い和菓子を紹介します。

1.京都三条河原町から水天宮へ!400年以上の歴史を持つ「玉英堂」

東京メトロの人形町駅A1出口から徒歩1分。もしくは水天宮駅7番出口から徒歩2分。日本橋人形町の中でも、お散歩スポットして人気の甘酒横丁にある「玉英堂」。言い伝えでは、天正4(1576)年、京都三条河原町に創業したとされている、400年以上の歴史を持つ老舗和菓子店です。

正式な屋号は「玉英堂 彦九郎」。寛政の三奇人の一人に数えられる、明治維新の先駆者、高山彦九郎が三条橋のたもとにあった玉英堂に立ち寄ってお酒を飲んだという逸話から、「彦九郎」とついています。

お店の前には高山彦九郎の人形も

昭和29年(1954年)、京都から今の場所に移転。ここは以前甘酒横丁発祥の甘酒屋「尾張屋」があった場所です。尾張屋が店をたたむとき、土地を譲る条件が甘酒を売ることだったため、今でも玉英堂では甘酒を販売しています。

お店の前には高山彦九郎の人形も

店内には著名人のサインや写真が飾られていて、人気店という事がわかります。

2.家内繁栄を願う「虎家㐂」は水天宮詣でのお土産に

虎家㐂 300円/1個

玉英堂を代表するお菓子が「虎家㐂(とらやき)」。虎柄の皮に、粒がしっかり残った小豆を挟んだどら焼きです。玉英堂のお菓子の中では意外に歴史は浅く、虎家㐂が誕生したのは現在の23代目当主が生まれた年。23代目は寅年生まれ。さらにその前の21代、22代当主も寅年生まれ。寅年が三代続くと子孫繁栄するという、中国の故事にちなんで作られた縁起の良いお菓子です。

近くにはご祭神が子どもの守り神の水天宮があり、安産祈願で訪れた人たちのお土産として人気があります。

小豆は北海道産の粒の大きな大納言を、虎家㐂用に4日間かけて炊いたもの。その日の気温や湿度で変わる繊細な小豆を、長年培った職人の感覚で毎日同じ仕上がりにしています。

薄紙をはがすと虎の模様が現れる皮はふわっふわ! できた当初はここまでやわらかくなかったそうですが、その年代にあわせ少しずつ改良しているそうです。

見た目から小豆は硬めかと思いきや、食べるとほろりとしたやわらかさ。ふんわりした皮との相性はばっちりです。

3.陰陽五行を表した「玉万」で開運祈願

玉万 700円/1個

結婚式などおめでたい日の贈答品としても人気なのが「玉万」です。茶席菓子として供されることの多い薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)を、玉英堂流にアレンジ。

紅白のお饅頭の中には、栗を中心に、つぶしあん、紅あん、うぐいすあん、饅頭の皮で、きれいな五色の層が現れます。別名「お宝饅頭」というのも納得のぜいたくなお饅頭。五色は陰陽五行にも通じる縁起の良いものです。

もちろん、お味も格別。それぞれのあんが口の中で混じりあい絶妙なハーモニーとなります。ぜひ、少し高価な茶葉を奮発して、ゆったりと味わってください。

4.京都の伝統菓子を東京で!「洲浜だんご」

洲浜だんご 1,500円/1箱

玉英堂ののれんにも描かれている洲浜。大豆、青豆を煎ってひいた州浜粉に砂糖と水あめを加えてよく練り、切り口が州浜形になるように細工したお菓子です。関東ではあまり見かけませんが、京都では鎌倉時代から食べられている伝統的な和菓子です。
そんな洲浜を気軽にいただけるのが、洲浜だんごです。

小さな3色のお団子が串にささった、普段の子どものおやつにもぴったりの一品。程よい甘さと小ぶりなサイズは、勉強や仕事の合間の息抜きに、熱い日本茶と一緒に味わいたいお菓子です。

400年以上続く老舗和菓子店でありながら、流行をとりいれたお菓子も多く、上で紹介した虎家㐂には、この冬、新しく安納芋あんも季節限定で登場しました。

23代しか作れないという上生菓子は、繊細な細工で季節を切り取った品が並び、ショーケースの中はまるで宝箱のよう。どれを選ぼうかワクワクします。

伝統を引き継ぎながらも現代の流行を取り入れた、古くて新しい和菓子が揃った玉英堂は、人形町に来たら、ぜひ立ち寄りたいお店です。

取材・文:さとちん