神楽坂通りを飯田橋に向かってすぐ右手に曲がると見える「地蔵坂」。この坂を上がる途中にあるのが「神楽坂地蔵屋 本店」です。
今年で創業10年を迎える地蔵屋は、材料とその製法にこだわった知る人ぞ知るせんべい屋さん。その味に惹かれて多くの人が訪れています。
今回は、地蔵屋が自信を持って勧める人気の「神楽坂せんべい」と「素焼せんべい粉」をご紹介します。
1.天日干し、手焼きに素焼き。全てに妥協しないこだわりのせんべい
地蔵屋に並ぶ品書きで気になるのが天日干し、手焼き、そして素焼きの違い。地蔵屋の半谷さんに伺ったところ、せんべいがどうやって出来るかを教えてくれました。
まず、せんべいの素となる米を洗い、ザルにあけ、粉にするところから始まります。その粉を蒸してからつき、いったん冷ましてから平らに伸ばしていきます。これをお日様の力で干すのが天日干し。
次に、干したせんべいをホイロで温めてから、自分の手で焼くのが手焼き。地蔵屋では焼く炭にもこだわり、紀州の備長炭を使用。炭を使うとムラなく焼くことができます。
焼いたせんべいを冷まし、醤油を付け、乾燥させてようやく完成。醤油を付けないものが一般的に素焼きと言われています。地蔵屋ではこの素焼きに大きなこだわりがあります。
通常は、仕上げ途中のものを素焼きにするのですが、地蔵屋ではわざわざ素焼きにするために専用のせんべいを焼いていること。
素焼きで食べておいしいと感じるかを研究し、生み出したのが地蔵屋の人気商品の1つ、「素焼きせんべい」です。
素焼き煎餅 堅焼 648円(税込)
米の味が濃く、しっかりと噛めば甘く、特に味付けもないのにも関わらずおいしい。素朴という言葉がぴったりとくるようでいて、とても贅沢な味。
そのままで十分おいしいですが、アレンジする食べ方として「ワサビ醤油を付けてお酒のアテにするのもオススメ」だそうで、やってみたら納得のおツマミに!ぜひ試して欲しい食べ方ですね。
2.お客様の声から誕生。素焼せんべい粉
素焼せんべい粉(家庭用ジップロック) 430円(税込)
「味だけではなく安心して食べられるものを」と作られた添加物なしのせんべいは、健康を重視する人からも注目を集めました。そして小麦アレルギーや塩分を取れないお客様の声から誕生したのが、素焼せんべい粉。
せんべいの原材料の米だけのため、小麦アレルギーの人が食べられないパン粉の代わりになります。
しかし、ただの代用品としてではなく、せんべい粉はシンプルに美味しいのが特徴。フライの衣にしたり、ふやかして離乳食にしたり、アレンジも豊富で地蔵屋のHPでもご紹介しています。
レンコンのフライを揚げてみましたが、衣自体が香ばしいのでそのまま食べても十分おいしく、素材の味を活かしたフライとなりました。
3.せんべい好きが食べて驚く味「神楽坂せんべい」
神楽坂煎餅 生醤油 5枚入918円(税込)
そもそも、半谷さんがせんべい屋を始めるきっかけとなったのが、醤油せんべい。どれくらい醤油せんべいが好きかというと、月に100枚も買い求めるほど。
ある時、懇意にしていたせんべい屋さんで、その製造過程を見学する機会がありショックを受けたのが、化学調味料をたっぷり使っていたことでした。
ほんのちょっとくらい使っても別に気にしない、という半谷さんが衝撃を受けるほどの量だったそう。そこから無添加のせんべいを探しても、なかなか出合うことが叶わず、それならばいっそ作ってしまおう!と思い立ってからわずか3ヶ月。作り方を知り合いに教わり、地蔵屋をオープン。
材料と製法にこだわった無添加の醤油せんべいを食べた時、そのあまりのおいしさに顔がほころんだと言います。
醤油せんべいは現在、一番人気の「神楽坂煎餅 生醤油」となっています。
4.「せんべい自販機」がある本店をご紹介
地蔵屋は神楽坂に2店舗あり、本店の入り口には大きな自動販売機が‥
はちみつおかき 626円(税込)
突然、菓子折が必要になった場合にも対応しています。いろんなせんべいが気軽に買えるのはいいですよね。
店内には、色々なせんべいがありますが、自分で焼くことができる「せんべいの生地」も売っています。このアイディアも半谷さんのもの。「キャンプでも楽しめるかな‥」という発想から生まれました。
そしてこちらが、神楽坂通り店。お店の外にはおトクな「こわれ久助煎餅」がカゴいっぱいに。
店内にもたくさんのせんべいがあるので、お気軽にふらっとのぞいてみるのがオススメです。
続々と新しいおせんべいが仲間入りしていますが、咀嚼の力を鍛える「あごトレ」というせんべいが新発売。ぜひ、無添加のせんべいを一度ご賞味下さいね。
取材・文:都野雅子
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