下北沢・三軒茶屋

【三軒茶屋 大黒屋】お土産にオススメの「おかきマカロン」!創業99年、おかきとあられの老舗店

都野 雅子

サクサク、パリパリ、バリバリ。
ついつい口に運んでしまう日本のお菓子といえば「せんべい」です。

余りに身近なお菓子ですが、あられ、おかきなどその種類はかなりのもの。カジュアルでお洒落な街・三軒茶屋に、あられやおかきの専門店として創業99年を迎える「大黒屋」があります。

1.見た目も可愛い「おかきマカロン」

三軒茶屋駅からすぐの場所にある「大黒屋」。今年で創業99年を迎える老舗です。

大黒屋

このお店には、テレビにも紹介された面白いおかきがあります。その名も「おかきマカロン」。

シンプルな塩味のおかきをマカロンの皮に見立てて、間にクリームを挟んだお菓子です。

大黒屋

味は全部で7種類。あんこにさくら、パンプキン、チーズ、黒豆きなこ、抹茶、そして胡麻。

それぞれ味のしっかりとした濃厚なクリームが、塩味のあっさりとしたおかきとよく合います。全て違う味なのでついつい手が出て、あっという間に食べてしまいそう。

一口サイズのマカロンは見た目もコロンとしていて、可愛らしい&珍しさからお土産やギフトにも人気です。

大黒屋おかきマカロン7個入 1,188円(税込)

全種類が入った7枚入りと、胡麻と抹茶をのぞいた5枚入りがあるので、自分用のおやつにもぴったりですね。


2.少しずついろいろが嬉しい「あられリボン」

大黒屋

ところで、あられとおかきの違いをご存知ですか?

あられとおかきの大きな違いは、その大きさ。原材料は同じもち米ですが、おかきの方が大きく、あられの方が小粒。一説には霰(あられ)に似ていることや、作る時に出る音が霰の落ちてくる音に似ていることから、この名前が付いたとも言われています。

様々な種類のおかきやあられがありますが、大黒屋ではなんとその数50種類以上。ズラリと並べられたおかきとあられを前に、何がいいのか本当に迷ってしまいそうです。

現在大黒屋の5代目となる浅沼さんにご自身のオススメを伺うと、教えてくれたのが「たまねぎおかき」と「小煎ハート」の2つ。

大黒屋あられリボン 各種 125円〜(税込)

たまねぎはサクッとして、歯触りが小気味よく、フワッとたまねぎの香ばしい風味が広がります。「小煎ハート」は梅と砂糖の上品な甘さが特徴です。

そんな食べる楽しさがあるあられを、食べきりサイズにしてリボンで結んだのが、世田谷みやげ認定商品でもある「あられりぼん」です。少しずついろいろ入っているのが喜ばれるのと、りぼんが”結び”につながり、縁起のいいお土産として人気です。


3.新商品!「世田谷エールおかき」はオトナの味

大黒屋の最新のおかきがこちら。「世田谷エールおかき」です。

大黒屋世田谷エールおかき 378円(税込)

この「世田谷エールおかき」は世田谷区経堂にある後藤酒造がつくるこだわりのクラフトビール「経堂エール」に合うおかきとして開発されたもの。

発売されたのは10月18日で、この新商品を購入できるのはこの大黒屋の店頭のみとなっています。(2020年10月19日現在)
※ゆくゆくネット販売も予定されています。

「世田谷エールおかき」はハーブソルト&ブラックペッパー、アンチョビ&ガーリック、世田谷ブルワリーのトマトソースの3種類。

大黒屋

「世田谷の活性化にもつながれば」という浅沼さんの想いも込められた商品です。家飲みが増えた今年、お気に入りのビールと一緒に食べられるスナック菓子として注目を浴びそうですね。


4.来年で創業100年。八丈島から始まった大黒屋

大黒屋

大黒屋が始まったのは1921年、大正10年のこと。初代・浅沼伝八さんの出身地は八丈島で、5代目の浅沼啓之さんの曾祖父にあたります。

せんべいを作りたいと学んだ後、原材料である米がより手に入りやすいからと島から区内に移転。数カ所の場所で店を営んでいましたが、安住の地として三軒茶屋に腰を据えたのが現在に繋がっています。

4代目は浅沼さんの母で3代目の父が早くに亡くなったため、女手一つで店を切り盛りし、現在5代目の浅沼啓之さんが昨年継いだとのことです。浅沼啓之さんは以前から大黒屋で仕事をしていましたが、それ以前のお仕事はなんとアパレル関係。

兄が2人いるので最初は継ぐことになるとは思わなかったそうですが、歴史のある店を続けたいと家業を継ぐことを決心。その感性は「世田谷エールおかき」にも活かされています。

大黒屋浅沼煎餅 各種 519円(税込)

昨年発売された「浅沼煎餅」は、大黒屋のルーツである八丈島特産の材料と合わせたせんべいで、浅沼啓之さんが一から手がけた商品。2018年に世田谷みやげ指定審査会にも認定されています。

来年は節目となる100年。伝統を受け継ぎ、新しい挑戦によって生まれる、おかきやあられ、せんべいが楽しみですね。

取材・文:都野雅子