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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第58回 風土菓桃林堂 迎春菓子」

せせなおこ

あけましておめでとうございます。和菓子コーディネーターのせせなおこです。2024年が始まりました! 今年も何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介していこうと思います。どうぞよろしくお願いします。

今年のトップバッターは大阪・風土菓桃林堂の「迎春菓子」を選びました。

桃林堂は1925年に大阪の八尾市で創業したお店。創業の翌年には東京にも進出しているので、関東でもご存知の方が多いはず。創業の地である八尾(河内)や摂津・和泉は昔から豊かな自然にめぐまれており、そんな土地で育った素材を使い、丁寧なお菓子作りが行われています。

まず一つ目は、今年の干支である「辰」の形をした干支饅頭。

箱を開けると緑とピンクの2匹の辰が登場します。毎年、年の初めは干支を実感しますが、それが終われば忘れがちだな、と少し寂しく感じます。辰には「大きなことを成し遂げる」という意味が込められているそう。今までなかなかできなかったことに、思い切ってチャレンジしてみる年にしてみようかな。

しっかりとした食感の桃山生地で包まれたお饅頭の中には爽やかなゆずあんが入っています。2匹の辰からパワーをもらいました。

お次は「初笑(はつわらい)」という名前のお饅頭。こちらは「ひょっとこ」と「おかめ」の形をした、2つのお饅頭が入っています。

ほっこりと心が温まるかわいさに、思わず笑顔になってしまいます。こちらは焼き饅頭で中には白のこしあんが入っています。

こちらは驚くほどミルキーな味わい。見た目、そして味。初笑という名前の通り、笑顔あふれるお饅頭です。

新しい年、おせちやお雑煮と共に和菓子で迎えるとほっと心が和みます。今年もおいしい和菓子をたくさん食べられますように。そしてみなさんと共においしさを共有できたらとても嬉しいなと思います。2024年もどうぞよろしくお願いします。

文:せせなおこ