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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第69回 白玉屋新三郎のしずく」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

いよいよ梅雨入り! 夏が目前に迫ってきました。蒸し暑いこの時期、冷たくて見た目も涼しげなものが食べたくなりますよね。そんなわけで熊本にある白玉屋新三郎の冷たいあんみつ「しずくシリーズ」を紹介します。

白玉屋新三郎は名前の通り、白玉の専門店。白玉屋新三郎の白玉粉の原材料である「もち米」は「国産水稲もち米」にこだわっています。その中でも最高品質の「もち米」を求め、佐賀・神埼産の「ひよく米」が使用されています。

選びぬかれた「もち米」はひと晩冷水にさらされ、昔ながらのこだわりの石臼ひきで水を加えつつ、ゆっくりひいていきます。白玉粉となる澱粉(でんぷん)質と水分を分離させ、脱水。白玉粉の成分のみを抽出していきます。乾燥機では、下から温風を当てて、白玉粉に残っている水分を飛ばしていき、2日間ほどかけて余熱をとり、じっくり寝かせると、ついに白玉粉が完成します。

他にはない神々しい美しさの白玉で、もちもちの弾力ある食感もたまりません。初めて食べた時からほれ込み、このお店の白玉を小学生の頃から愛用しています。私にとってなくてはならない大切なお店です。

そんな白玉屋新三郎の夏にぴったりな「しずく」の種類は3種類。ひとつずつ紹介していきます。
まずは1番人気の「黒蜜しずく」。

あんこ、寒天、白玉、そしてわらび餅までトッピングされた贅沢な一品です。たっぷりと黒みつをかけていただきます。

黒みつは濃厚でありながらもさっぱりとしていてあんこと白玉と相性抜群! 白玉は弾力のあるもちもち、わらび餅は軽やかなもちもち。きなこの香ばしさもたまりせん。楽しい食感でずっと食べていたい一品。人気があるのも納得です!

そして「抹茶しずく」。

こちらは甘夏がトッピングされていて、抹茶との意外な組み合わせを味わえる一品。抹茶みつをかけていただきます。濃い緑の抹茶みつ。見るからに濃厚なことが伝わってきます!

寒天のサイズが小さく、とってもかわいい! 食べやすく、寒天の食感を最大限に感じることができます。濃厚な抹茶みつはほろ苦さもしっかりと残しつつ、香り高い蜜。抹茶好きの方にはぜひおすすめです!

最後に紹介するのが「オレンジしずく」。

オレンジが使われた斬新なあんみつ。食べる前からどんな感じなんだろうとワクワクします!

あんこは熊本県阿蘇の牛乳が使われているのでとてもミルキーな味わい。トッピングのネーブルの甘露煮とソースは明治、大正、昭和と三代の天皇陛下に献上された熊本・ますだ農園の「網田ネーブル」が使われており、濃厚なオレンジとミルキーな白あんは相性抜群! 他の2つとは全く異なるあんみつに仕上がっています。白玉とオレンジの組み合わせはどうなんだろう? と思っていましたが、想像以上にとっても爽やか。リピートしよう! と、食べ終わる前から決心するほどのおいしさでした。

自分用に、おもたせとして、いろいろな場面で活躍しそうです。しずくシリーズ以外にも冷白玉ぜんざいやわらび餅、いきなり団子風のいきなり白玉などラインナップも豊富。いろいろな食べ方で白玉を楽しんでみてくださいね。

文:せせなおこ