こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
今日のおやつ「京炙りもち やすらい」
新しい年がやってきました。こうして、また新しい年を迎えられることが嬉しくて、今年はどんなことが待っているだろう、ととてもワクワクした気持ちになります。
新しい年、お正月、そんなキーワードを聞いて思い浮かべるのはやっぱり「お餅」。そんなわけで新年1発目に選んだのは、京都にある「七條甘春堂(しちじょうかんしゅんどう)」の「炙りもち」。1865年に創業し、”四季を愛で、変わらない日常を慈しむ”という思いのもと、とても美しい和菓子をつくられているお店です。
我が家ではお雑煮は醤油ベース、お餅を食べる時も砂糖醤油か、きな粉が定番。福岡出身の私にとって和菓子に味噌を使うということになじみがなく、お味噌、特に白味噌が使われた和菓子に出会うと京都らしさを感じます。
なかなか京都に行くことができないここ最近ですが、名物の炙り餅がお取り寄せできるのはとっても嬉しい! どんな味がするんだろう……! 注文した時からワクワクしていました。箱を開けると小ぶりなお餅が一つずつ竹串に刺さっている餅串が10本入っています。とってもかわいい!
お餅のサイズはかわいらしい一口サイズ。きな粉がまぶしてあって、別添の白味噌だれをぜいたくに! たっぷりと! 絡ませていただきます。
お餅はしっかりと焼き色がついていて、口に入れた瞬間に香ばしさが広がります。きな粉と甘い味噌だれが絡み合ってとろん、ととろけ、思わず笑顔になってしまいました。お餅は厳選された近江米が使われているんだそう。
しっかりと弾力があってかみごたえがあります。
一昨年、昨年となかなか思うようにならない日々が続き、今年はどうなるんだろう、と不安になることもありますが、おいしいお菓子を食べて、楽しく元気に笑顔で過ごしていけたらいいな、。そんなふうに思わせてくれたおやつの時間でした。
文:せせなおこ