1.大好きな地元を魅せるブランドを自分の手で作りたい
神奈川県の三浦半島に位置する逗子で、亀の形をした珍しい和菓子を売っているお店があります。店舗面積2.5坪、木の風合いが素敵な「海神亀」。お店の周りにはちょっとしたスペースも設けてあり、その場で出来立ての亀焼きを食べることができます。
お店の場所を逗子にした理由を尋ねてみると、
「生まれも育ちも逗子、逗子は自然や海が多くてのんびりとしたいい所。でも、鎌倉みたいに人がたくさん来る訳ではない。だからこそ、逗子を歩いている人達ってかっこいいよね、って言って欲しくて自分にしかできないオリジナルのものを作ろうと思った。」
と、素敵な笑顔で語ってくれたのは店主の御所野さん。
「ほら、いいよ。撮って」と、シャッターチャンスまで気を遣っていただきました。
2.亀は海の守り神
お話を伺っていくと、サーフィンが趣味で海をとても大切に、こよなく愛している方でした。
逗子の海岸では2009年に絶滅危惧種に指定されているウミガメが産卵に来ています。その時の海神亀は開店して1年、とても運命を感じたし、うれしかった、勇気をくれたともおっしゃっていました。
神奈川県の中でも逗子の海はきれいだと有名で、数年前にも葉山の一色海岸にウミガメは姿を現しています。海神亀はご自身の趣味と生き方、逗子の海を思う気持ちが詰まった店名なのです。
店内のいたるところに亀の姿があります
3.おすすめは出来立て!持ち帰りには美味しさを保つ工夫が
上:持ち帰り用 下:食べ歩き用
海神亀で食べることができる亀焼きは3種類あります。
赤亀(赤あん)120円 / 白亀(白あん)120円 / 緑亀(赤あん)150円
何度も試行錯誤して作られた生地は、たい焼きや今川焼きとは違い、もっちりとした柔らかさが特徴です。持ち帰り用は焼いた後 、2枚の紙に包みすぐに蒸しているため、時間が経っても『もちもち感』がなくなりません。
亀焼きに使われている材料は、厳選された有機小麦粉、無農薬のもち米(店内で製粉)、あんは特別に注文した無添加のあんを使用しており、発注の度に特別に炊いてもらっているのだそうです。
食べてみると、たい焼きにはないもっちりとした、少し伸びる生地。あんは甘さ控えめで、素材の味が引き立ちます。白あんはあまり和菓子ではみられない粒入りでした。
取材・文:モリアカリ