門前仲町

【門仲どらやき どら山】ふかふか生地のどら焼きを、カジュアルな食べ歩きで! 1日300個完売、若者に人気のどら焼き専門店

笹木理恵

1大きなどら焼きののれんが目印! フォトジェニックなどら焼き専門店

※画像提供/門仲どらやき どら山

下町情緒が色濃く残り、縁日や商店街の活気が溢れる門前仲町。個性的な飲食店が集まるグルメな街は、若者にも人気です。そんな門前仲町の裏通りでいま人気なのが、どら焼き専門店「門仲どらやき どら山」。全長2mの大きなどら焼きののれんや、おしゃれな包み紙の魅力もあって、2022年4月にオープン以来、行列ができる人気ぶりです。

オーナー・鈴木康之さんの本業はグラフィックデザイナー。さまざまな企業で飲食店のグラフィックデザインを担当したのち、2016年にフードビジネス専門の制作会社を設立。自社のブランドとして初めて立ち上げたのが「どら山」なのですが、なぜ「どら焼き」だったのでしょうか?

2.日本人がずっと大好きなどら焼きを、進化させたスタイルで

「いずれは海外展開も視野に入れているので、はやり廃りがなく、日本人が食べ続けているものがいいなと考えていました。どら焼きは、コンビニのスイーツ棚にもずっと売られていて、生地とあんで作られるシンプルなお菓子。それぞれをブラッシュアップしたら、面白いものが作れるのではと考えました」(鈴木さん)。

さらに、「和菓子を普段あまり食べない若い世代にも、気軽に楽しんでもらいたい」という狙いもあり、どら焼きをカジュアルに楽しんでもらう工夫も。どら焼きは、ミシン目の入った袋に個別包装されているので、お土産にはもちろん、食べ歩きもOK。手を汚さずに食べられる配慮が嬉しいですね。どら焼きに合う、瓶入りのコーヒーなども一緒に販売されているので、門前仲町の散策のお供にも最適です。

3.毎朝、生地から手作りするどら焼きは、連日300個が完売

「どら山」のどら焼きの特徴は、なんといってもふかふかの生地! 一般的なしっとりとした生地とは違い、スフレやパンケーキに似た洋菓子に近い食感です。原材料は、卵臭さがなく、主張が強すぎない宮城県産の「竹鶏たまご」をはじめ、国産のものを厳選。銅板の焼き台で1枚ずつ、手作業で焼き上げています。

1日に製造するどら焼きは、300個。毎朝生地から手作りし、4回に分けて焼き上げていますが、それでも早い時間に売り切れてしまうことも少なくないそう。

中のあんは、定番の「黒あん」、「白あん」、「あんバター」と、「季節のあん」の4種類。ふわふわの生地とのバランスを考え、甘味や硬さを絶妙に調整しています。一番人気は、塩気をきかせて北海道十勝産小豆の風味を引き立たせた「黒あん」。

「季節のあん」は月替わりで、取材時は「冬みかん」。その他、桃やりんご、ぶどうなど生の果物を使ったものが多く、みずみずしい味わいが楽しめます。

なお店頭にはどら焼きの自動販売機もありますが、連日完売が続いているため、取材時はお休み中でした。仕込みのめどが立ち次第、お店の営業時間後に稼働予定だそうなので、より手軽に買える日も遠くないかもしれません!

取材・文:笹木理恵