こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。
今回選んだのは大阪・むか新の「心 -喜怒哀楽-」。お店のSNSで見つけた瞬間「か、か、かわいい!!!!!」と思わず叫んでしまったほど。あまりのかわいさに、今すぐに本物を見たい！ 食べたい！ と注文しました。早速届いて、箱を開けるとカラフルな「心」の文字が。
このお菓子はアーティスト・豊田弘治さんの作品とコラボしたお菓子。むか新代表の向井さんが、豊田さんの個展開催の際に、共通の知人を通して知り合ったのだそう。音楽や趣味などの好みが通じ、意気投合したのをきっかけに、コラボレーションが実現。豊田さんの個展の作品「こころ」をテーマにした、むか新の新しいお菓子が誕生しました。
全部で味は4種類。それぞれの味を紹介していきましょう。まずはかわいらしい「心 ピンク」。真っ白の浮島に「心」字を羊羹で刷り込み、上の層はほんのり柑橘風味の錦玉羹で固めてあります。ピンクだけが唯一錦玉をつかって仕上げられています。
コリっと固めの錦玉と、ホワンととけるような浮島。さっぱりとした柑橘の香りがとても心地よいです。
寒天部分はキラキラとしていてとても綺麗です。
続いて、「心 グリーン」は濃厚な京都産宇治抹茶をつかった抹茶羊羹の上に浮島がのっています。
しっとりした浮島の上には焼き印の「心」字。抹茶の羊羹の中には小豆がゴロゴロと入っています！ 4つの中で一番“和”を感じられる組み合わせ。
特にお気に入りだったのがこの「心 オレンジ」。刻み栗の入った北海道十勝産小豆を使った羊羹に浮島。オレンジ色に元気をもらえます。浮島と羊羹の相性がとても良く、最後に栗のほくほくとした食感が楽しめる、おもしろい組み合わせです。
最後の「心 ブラウン」はチョコレート羊羹と小豆の浮島。チョコレート羊羹はまるでチョコレートのようになめらかでずっしりとしています。小豆の浮島と一緒に食べることであっさりと調和が取れている……！ とてもバランスの良い組み合わせです。
そして、今回のお菓子が誕生するきっかけとなった豊田弘治さんの個展が現在開催されています。気になる方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
宗祖弘法大師御誕生1250年記念
「こころ」豊田弘治 個展
心という文字を笑っているように表現したロゴマークを絵画作品とし金剛峯寺の各お部屋にそれぞれの色で想いを表現した作品になっています。
会期：令和5年4月29日(土)～5月14日(日)8:30～17:00
会場：高野山真言宗 総本山 金剛峯寺
URL：https://www.sora-umi.com/
- ＜今日のおやつ＞
むか新 「心 -喜怒哀楽-」
文：せせなおこ
