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お取り寄せ連載企画 おやつの時間 「第93回 然花抄院の「然」かすてら」

せせなおこ

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。この連載では、何げない毎日がちょっといい日になるような、そんなおやつを紹介します。

今回紹介するのは、初めて食べた時に衝撃を受けたカステラ、然花抄院(ぜんかしょういん) 京都室町本店の「然」かすてらを紹介します。現在期間限定で宇治抹茶を使った「碾(てん)」も一緒に食べられるということでセットを購入しました。

まずは定番の「然」かすてら。おしゃれな箱を開けると鮮やかな黄色のカステラが登場します。カステラ=四角と思っていたのが、丸いカステラなんてあるの!? と最初見た時はとてもびっくりしました。鮮やかな黄色の理由は、丹波の黒豆を食べ、京都で育った鶏の卵を使用するからなんだそう。

もともとポルトガルから伝わったとされるカステラですが、このカステラはカステラの原型であるポルトガルのパン・デ・ローというお菓子にそっくり。

濃い色の見た目そのままに濃厚な卵。そして、とろっとろの食感がたまりません! ちなみに、ポルトガルの中でも地域によって中までしっかり焼かれたパン・デ・ローと、中身がとろとろのパン・デ・ローに分かれるのだそう。

さて、お次は期間限定の「碾」。カステラ表面に押してある「碾」の焼印がとてもかっこいいです。

京都産の宇治抹茶を使用し、抹茶の原料である「碾茶」が鮮やかな緑色を引き出しています。

抹茶の旨味と苦味、爽やかな香りに包まれるぜいたくな味わい。ふわふわの表面ととろっとした中の生地の食感に癒やされます。抹茶好きの方にはぜひおすすめしたい一品です。

大好きな「然」かすてら、そしてこの季節にぴったりの爽やかな味わいの「碾」。要冷蔵で日持ちは2日間と短め。とろとろの半熟を感じられるカステラをぜひ一度味わってみてください。

文:せせなおこ