1.日本のいいものを、自分たちで発信していく
桜並木が美しい「サザエさん」の街・東京・桜新町に、2016年1月にオープンした「タケノとおはぎ」は、ユニークな”おはぎ”の専門店。
SNSでも話題のフォトジェニックなおはぎを求めて、開店前から行列ができる人気店です。
店主の小川寛貴さんは、スペイン料理などで経験を積み、2010年に桜新町でデリカテッセンのお店をオープン。その後、隣の物件が空いたのをきっかけに、「タケノとおはぎ」を始めました。
「和をテーマにしたお店をつくりたいと考えてふと浮かんだのが、大好きなばあちゃんのおはぎ。最近の飲食業界では、海外からトレンドが入って来てブームになることが多いので、日本のいいものをもっと発信していきたい!という思いもありました」(小川さん)。
実は甘いものが苦手だという小川さんですが、不思議とタケノばあちゃんの作るおはぎは昔から大好きだったそう。
「ばあちゃんのおはぎはもっと大きいのですが、うちではいろいろな種類を食べてもらえるように、あえて小さめ。あんこは、ばあちゃんから教わった作り方そのままで、甘さは控えめだと思います」。
2.デリの発想から誕生する、唯一無二のフレーバー
おはぎは、定番のこしあん、つぶあんと、日替わり5品の計7品(1個180円~330円・税込み)。これまでに考案した”日替わりおはぎ”はなんと100種類以上。
4種類の有機ナッツを使った「ナッツ」や、パワーフードの麻の実を使った「麻の実きなこ」など、おはぎのイメージをいい意味で裏切ってくれる個性的なフレーバーが話題です。
6月に登場した「北斎~塩とライチ~」は、その名の通り、葛飾北斎の浮世絵をモチーフにした1品。絞り袋を使った仕立ては、カップケーキからイメージしたそうです。
日替わりおはぎは、白あんと、黒米やもち米がベース。夏は軽い食感になるように雑穀を多めに、冬は黒米のみでどっしりとした食感に、という具合に季節で配合を変えています。
「白あんの原料である白いんげん豆は、ヨーロッパでは料理に幅広く使われる素材で、スパイスやナッツ、ハーブなどとも相性がいいんです。おはぎとして見るとトリッキーだけど、食べると違和感はないと思いますよ」。
3.わっぱに詰めたおはぎは、大事な人への手土産にも
購入したおはぎは、3個以上の場合は無料で”わっぱ”に詰めてくれるのも、嬉しいサービス。さらに、蓋を止めるマスキングテープは、好みの柄を選べます。「おはぎは、なるべく単色でバリエーションを揃えるようにしています。海外のデリカテッセンに行くと、単色のデリがずらっと並んでいるのがかっこよくて‥そのイメージです」。
まだまだ食べて欲しい”おはぎ”のアイデアがたくさんあるという小川さん。いつ訪れても違う味に出合えるのも、多くのリピーターを魅了している理由です。
取材・文:笹木 理恵
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素敵な”おはぎ”がたくさん投稿されています♪