1.明治41年創業の老舗和菓子店
伊勢佐木町の和菓子屋で職人として働いていた初代が、明治41年、横浜市西区戸部町にのれん分けしてもらい『菓匠 寿々木(かしょうすずき)』を創業。
そして、昭和63年に現在の横浜市旭区南本宿へと移転しました。
相鉄線の二俣川駅からバスで10分と駅から少し距離はありますが、地域の人だけでなく日本全国にファンを持つ老舗和菓子店です。
たくさんの和菓子が陳列されている店内の壁には、多くの表彰状が!おいしさがいろんなところで認められているんですね。
2.明治神宮献上菓子の「子持最中」
栗入り小倉餡・栗入り白餡 各220円(税込)
『菓匠 寿々木』で人気の和菓子は、栗が丸々一個入った「子持最中」。小倉あんと白あんの2種類の味があります。中のあんこは4日間かけ、ゆっくりと糖度をあげていったもの。
軽い食感の最中の皮の中には、すっきりとした後味の甘さのあんこがたっぷりとつまっています。ほっくりとした栗との相性もばっちり!第18回全国菓子大博覧会では「名誉金賞」をいただいたお墨付きのおいしさです。
子持最中、一つ栗、桃宮栗羊羹の3種は明治神宮へ献上されたこともある銘菓。ご進物用の箱には「献上銘菓彰」を入れていただけるので、目上の方への贈り物にも最適ですよ。
以前、都内にもお店を出していた時、宮内庁からの依頼で昭和天皇のクリスマス用の和菓子を作られたことがあったそうです。練り切りで作ったサンタクロースやツリー。クリスマスシーズンには店頭に並ぶこともあるそうなので、チェックしてみてくださいね。
3.甘じょっぱさにハマる人続出の「焼醤油大福」
現在は3代目となる「矢部延幸」さんが中心となって、和菓子作りを行っています。延幸さんは今年で75歳ですが、和菓子作りが大好きで、昨年お休みをしたのはなんと3日間だけだとか。今年はまだ2日間しか休んでいないそうです。
焼醤油大福 130円(税込)
そんな延幸さんが作りだすのは、伝統を守りながらもチャレンジ精神を忘れない新しい味の和菓子たち。
最近のヒット商品は、甘じょっぱさが一度食べたらクセになる「焼醤油大福」。ひとくちかじると口の中には香ばしいお醤油の香りが!その後、たっぷり詰まったあんこの甘さが、口いっぱいに広がります。
しょっぱさと甘さが一度に味わえるのですから、無限に食べられそうでハマるおいしさなのです!
和菓子が大好きな延幸さんは、興味を持ってくれた和菓子屋さんに、惜しみもなくレシピを教えたのですが、こだわりの材料を使い、手間ひまかけて作る焼醤油大福は、どこも「うちでは無理」と諦めてしまったそうです。横浜、いえ日本で焼醤油大福が食べられるのは『菓匠 寿々木』だけですよ。
4.糖尿病の人もおいしく食べられる低カロリーな和菓子
きんつば 200円(税込)、利休饅頭 160円(税込)、練り切り 330円(税込)
もうひとつ注目の商品が低カロリーの和菓子。お店に来ていた常連さんが糖尿病で亡くなる‥ということがあってから、ずっと作りたいと思っていた和菓子だそうです。「H.E.Cサイエンスクリニック 糖尿病・肥満治療研究所」の平尾紘一医師と管理栄養士が監修のもと作られた、「糖尿病の人でも安心して食べられる和菓子」です。
カロリーは通常の和菓子の30%オフ。1個に食物繊維が5g以上含まれていて、これはなんとレタス1個と同じ量なんですよ。『菓匠 寿々木』では、10種類の和菓子が販売されています。冷凍で1~2ヶ月持つので、まとめて買われる方も多いとか。
実際に全種類食べてみましたが、どれもおいしくて普通の和菓子と変わりません。いえ、素材の持ち味を活かしているので、むしろ普通の和菓子よりおいしいかも!ダイエット中の人にも嬉しい和菓子です。
低カロリーな和菓子と聞いて、最近のことと思われるかもしれませんが、『菓匠 寿々木』では、なんと20年前から販売しているとのこと。しかも10年前からネット通販も行っているんです。
どうぶつ饅頭3個入り 800円(税込)
延幸さん以外にも、数人の職人さんが和菓子作りをしていますが、延幸さんのチャレンジ精神に学び、斬新な和菓子が店頭に並びます。若い女性の職人さんが作るのはかわいい「どうぶつまんじゅう」。小さな子どもに人気のおまんじゅうです。こちらも冷凍で贈ることができるので、お孫さんへのプレゼントにもぴったりですよ。
大人も子どもも、そして持病のある人も、みんな『菓匠 寿々木』の和菓子で笑顔になれますね。
取材・文:さとちん
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