1.創業は岡山県! 全国約150店舗を展開する人気和菓子店の総本山
全国の百貨店をはじめ、直営店も多数展開している「源 吉兆庵グループ」は、1946年、岡山県で創業。現在は岡山・鳥取・愛媛に生産拠点をおきながら、国内約150店舗、海外約30店舗を展開しています。中でも銀座本店は全国で唯一、カフェレストランを併設した店舗となっています。
銀座本店は、2019年10月に銀座7丁目から6丁目にリニューアル移転。新しくなった本社ビル『THE HOUSE』の1階が売り場、2階から5階は落ち着いた雰囲気のカフェレストラン『K.MINAMOTO』となっており、スイーツだけでなく食事も楽しむことができます。内装、外装には和紙デザイナー・堀木エリ子さんの和紙アートワークを採用しており、モダンな造作にも目を奪われます。
2.岡山県産の果実を使った「自然シリーズ」
フルーツ王国といわれる岡山県で創業した同店は、開業当初から地元の素材を使ったお菓子づくりを大事にしており、果実を丸ごと使った「自然シリーズ」が人気商品。
「陸乃宝珠」1個303円(税込)
岡山県産のマスカット・オブ・アレキサンドリアを使った「陸乃宝珠」(1個303円)は、5月~9月頃までの季節限定商品ですが、毎年発売を楽しみに待つファンが多く、同店を代表する看板商品となっています。素材そのものを活かしたモダンなお菓子ですが、実は源 吉兆庵創業当時から続くロングセラーなのだそうです。
マスカットの粒を丸ごと、砂糖をまぶした薄い求肥で包んでおり、口に入れるとしゃりっとした砂糖の口どけとともに、マスカットのみずみずしい果汁がはじけます。香りと酸味のバランスがよいマスカット・オブ・アレキサンドリアだからこそ出せる味わいを大事にし、長年ほかのぶどう品種を使うことはありませんでしたが、近年はオーロラブラックや紫苑、ピオーネなどの別バージョンも限定販売されており、品種ごとの味の違いが楽しめるのも魅力です。
「桃泉果」1個1,404円(税込)
清水白桃を丸ごと1個、ゼリーの中に閉じ込めた「桃泉果」(1個1,404円)も、夏の人気商品。桃を丸ごと食べているような味わいを再現するため、まわりのゼリーはあえて桃の食感に近づけてすこしざらっとした舌触りに仕上げているそうです。果汁が多くやわらかな食感のまま食べるもよし、凍らせて半解凍で食べるのもおすすめです。
「金魚」5個入1,944円(税込)
涼しげな見た目でギフトにもおすすめなのが、「金魚」5個入(1,944円)。金魚鉢をイメージしたスワトウ刺しゅうの籠に、羊羹の金魚を閉じ込めたマスカットゼリーが入っており、自分用にも欲しくなる可愛らしさ。ゼリーを食べたあとの籠は、小物入れなどにも使えるので、食べた後まで楽しめます。
「福渡せんべい」1枚141円(税込)
一方、通年商品で人気なのが、こちらもロングセラーである「福渡(ふくわたし)せんべい」(1枚141円)。サクサクッとしたやさしい甘みの洋風せんべいに、ミルク感のあるバニラクリームをサンドしたお菓子です。ビスケットに似ているけれども洋菓子とはひと味違う、素朴で懐かしさのある味わいが、お茶請けにぴったりです。
3.全国で味わえるのはここだけ! フルーツたっぷりのカフェメニュー
銀座本店のみで味わえるカフェメニューは、“ギンザ ハレフルーツ”をコンセプトに、全品にフルーツを使用しているのが特徴。和菓子店のカフェというと、あんみつやぜんざいなどの甘味を思い浮かべますが、こちらではジェラートやミルフィーユ、パスタやサラダなどの洋風メニューもあり、バリエーション豊富。
「果実を乗せたTHE HOUSEカレー(果実のスープ付)」単品1,760円(税込) ※画像提供/K.MINAMOTO
「果実を乗せたTHE HOUSEカレー(果実のスープ付)」(1,760円)は、スパイスのきいたカレーに旬のフルーツがふんだんに盛り込まれたシェフ渾身の一品。見た目も華やかで、視覚的な美しさと意外性のある美味しさを楽しませてくれます。
「かき氷 桃」単品1,540円(税込) ※画像提供/K.MINAMOTO
旬のフルーツを使ったかき氷など、本当にどれもフルーツがたっぷり使われたメニューばかり。店内奥に入口があるため隠れ家感があって、ゆったりと寛げる雰囲気も魅力。銀座でゆっくりお茶したいときに重宝すること間違いなしです。
取材・文:笹木理恵